発売日:2010年5月28日
日本のサッカーカメラマンの第一人者であり、
唯一日本サッカー協会殿堂入りを果たしたレジェンドカメラマン今井恭司さん。
1970年代から現在まで半世紀にわたり、写真を通じてサッカーとファンを繋いできてくれました。
こちらの『写蹴』は、Jリーグが始まるもっと前の1970年代〜2010年までの
日本代表の約40年間の歴史を写真と文章で振り返ったフォトエッセイ。
私(30代)を含め今の若者たちにとって、指導者や解説者としての姿しか知らないであろう
岡田監督やセルジオ越後さんの現役時代の写真など惜しみなく掲載されています。
時代を感じるユニフォームや髪型などクスッと笑える要素もありますが、
それが却って歴史の深み・重みを感じさせます。
今の恵まれた環境からはとても想像できない、過酷な環境で闘ってきた日本代表の
汗と涙と熱い想いが写真を通じて伝わり、「先人がいてこそ今がある」ということを
実感して胸がじんと熱くなります。
第4章の00年代からは、私にもしっかりと記憶があるトルシエジャパン、
ジーコジャパン、オシムジャパンの勇姿が収められています。
当時中学生だった時に開催された日韓大会の記憶が鮮やかに蘇ります。
特別企画の『釜本邦茂vs今井恭司』スペシャル対談では、
日本代表との距離感やどのような心構えで写真を撮られているか等
今井恭司さんという人柄も知ることができます。
日本代表を応援するすべての方にお勧めしたい一冊です。